XCTD(投下式塩分水温深度計)による海洋観測 | くじらタウン

調査内容

2024.02.09

XCTD(投下式塩分水温深度計)による海洋観測

Share :

XCTDとは

海水の温度や電気伝導度(塩分)を調査するための観測装置です。
XCTDによる海洋観測は南極海の海洋構造を解明するために行う実験で、水面から水深0m~1,850mまでの水温と塩分濃度を観測しています。
南極海のどの辺にどういう海流が流れているかの情報から、今度は実際にクジラがどのように分布して生活しているかなどと比較して、海洋構造とどういう関係にあるのかの解明に役立つと考えられています。
他にも観測されたデータは海水の状態を知ることができる重要な情報になります。
水温をはじめ海流の流路の判断や、水深を測るために海水の中での音がつたわる速度の違いを計測します。

鯨類との関係

クジラの分布にはエサ・生物や海水温といった様々な要因が関係しています。
例えば、2023年の調査ではナガスクジラとシロナガスクジラを見てみると、シロナガスクジラは氷の多い南側の海域、ナガスクジラは北側の海域に多くみられました。
こういった鯨種ごとの分布を分析するときに、観測した水温などのデータが役に立ち、クジラの集まる場所がどこか分かってきます。

調査の様子(動画)はこちらから

Share :