ドローンを使った実験(ドローン予備実験) | くじらタウン

調査内容

2024.02.09

ドローンを使った実験(ドローン予備実験)

Share :

ドローン予備実験とは

ドローンを使用して鯨類の体長計測、肥満度計測(プロポーション)および遊泳行動の観察、撮影調査を行っています。

ドローンで撮影されたシロナガスクジラ

クジラの体長計測

ドローンを飛ばして、高い位置から撮影されたクジラの映像の情報から、クジラのサイズを計測。
ちなみに、2023年にはシロナガスクジラなどの体長、プロポーションの映像を撮影。このような情報はこれまでほとんど撮影されていなかったので貴重な情報収集につながりました。

摂餌中のイワシクジラ

クジラの行動観察

クジラの群れがどのように構成されているかや、群れが何頭いるか、どれくらいの間隔で呼吸をするのか、どういう行動をするかの観察や計測を行います。
クジラの餌を食べるシーンの撮影など、餌がどういう風に海面にいて、どういう風に餌を食べるのかなどがわかります。

《この実験をすることでわかること》

・クジラの大きさや体型
・どの系統のクジラなのか
・どのような行動をするのか
・どのような群れで行動するのか

鯨類研究のためのドローン開発

もともと目視での調査は船上から乗組員が双眼鏡をつかって頭数や鯨種を確認するのですが、乗組員不足や海氷が密集した場所では目視では見えない部分が多いことが課題でした。現在はドローンの投入により調査ができなかった海域などのデータを収集することが期待されています。

日本鯨類研究所では南極海という過酷な環境で調査するために独自でドローン「VTOL-UAV(垂直離着陸自律型無人航空機)飛鳥」を開発しました。船では入っていけない氷が多い海域に飛鳥を飛ばして空からクジラをさがすことを目的に作成した機体です。
船上や海上は強風や船体の揺れなど陸上とは異なる飛行状況になるため、安定した飛行を実現するための技術開発を行い、船舶からは風速25ノットまで離発着が可能で、風速40ノットまで水平飛行が可能です。船から垂直に離着率が可能であり、航続距離が104キロを達成しました。(この記録は日本記録となっています)

調査の様子はこちらから

Share :