耳ヨリくじら情報
世界の中で捕鯨を行っている国は多く、日本のほか、アイスランドやノルウェー、ロシア、アメリカなど世界でクジラ料理は食べられています。
海に囲まれた島国である日本では、海の幸を重要な食料源として利用してきており、日本食では寿司や焼魚など魚料理は日本の特徴でもありますね。
それはクジラも例外ではなく、牛や豚が高級食材だった時代から、肉のみならず骨や歯など全てムダなく大切に使ってきました。
そこで今回は冊子「世界のクジラ料理 」から、世界で食べられているクジラ料理をいくつかご紹介していきます。
ノルウェー 『クジラのソテー』
ノルウェーでは、古くから捕鯨が行われており、クジラや捕鯨について学べる博物館「Slottsfjells博物館」や大迫力の骨格標本が展示されている「ベルゲン大学博物館」などクジラにまつわる博物館が存在します。
主にミンククジラを捕獲しており、赤肉をステーキやシチューにして食べているそうです。
冊子で紹介している料理は、赤ワイン・牛肉のだし汁・生クリームを煮込んだソースがかかった『クジラのソテー』赤肉の焼き加減はミディアムで。
ソースと鯨肉の相性ばっちりです!
アイスランド 『ミンククジラのステーキ』
アイスランドといえば、ラム肉や魚介類が有名ですが、クジラも食べられています。
6月半ばから9月ぐらいまでが捕鯨シーズンであるアイスランドでは、商業捕鯨でナガスクジラとミンククジラを捕獲しており、ナガスクジラは大部分を日本に輸出しています。
冊子で紹介しているのは『ミンククジラのステーキ』
ミンククジラはステーキにして食べるのが最も一般的なんだとか。
赤肉を厚さ1㎝にカットした後、片面を36秒焼き、もう片面を32秒焼くだけというシンプルな調理法です。
旬な食材を添えて、ペッパーソースでいただきます。
インドネシア 『マッコウクジラの赤肉炒め』
インドネシア東部のレンバタ島にあるラマレラ村では伝統的に捕鯨がおこなわれています。村民は手漕ぎの帆船と銛だけでマッコウクジラを捕獲し、伝統的な分配法で各家庭に鯨肉が分けられます。
冊子で紹介しているのは『マッコウクジラの赤肉炒め』
鯨肉は、日持ちをするよう天日干しをして干し肉にするため、クジラが捕れた直後の生肉を使った料理はごちそうです。
ニンニクやエシャロットなどの香辛料と共に炒めることで鯨肉特有の味に深みが出てごはんと合います。
国によって利用する部位や調理法は違いますが、いただいた命を有効に活用しようと様々な料理や工芸品が発展してきたのです。
冊子では今回紹介した3か国のクジラ料理の他にアメリカやロシア、韓国など日本を含め10か国の文化や料理を紹介しています。
クジラと国の関わりや文化はさまざまなので、クジラを通して世界を知るのも面白いですね。
鯨類の保全及び捕鯨産業の秩序ある発展を目的とする、国際捕鯨委員会(IWC)。2024年のIWCはペルーで開催されます。
日本は脱退後もオブザーバーとして参加し、捕鯨活動や資源調査などによって得られたデータを提供しています。