「青少年のための科学の祭典」全国大会が『科学技術館』で開催。去年に引き続き『日本鯨類研究所』が出展 | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2024.08.07

「青少年のための科学の祭典」全国大会が『科学技術館』で開催。去年に引き続き『日本鯨類研究所』が出展

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夏の恒例イベント「青少年のための科学の祭典」の全国大会が、今年も東京都千代田区の『科学技術館』にて開催されました。2024年の開催日程は、7月27日、28日の2日間。60以上のブースで、全国選りすぐりの実験名人や研究所・企業の専門家が講師を務めるワークショップや講義がおこなわれました。

去年に引き続き出店した『日本鯨類研究所』が掲げた今年のテーマは、「大きな魚?大きな哺乳類?クジラを知ろう!」。クジラに関する豆知識が詰まったパンフレット「びっくり!ワクワク!クジラの世界」、クジラの種類や部位ごとの活用方法がイラストで解説された「くじらぬりえ」、日本近海に生息するクジラのイラスト入り下敷きの3種類が配布されたテーブルに着席した子どもたちは、ワークショップ開催前から興味津々の様子で配布物をパラパラめくっています。

中には講師を務める、同研究所の早武真理子さんのテーブルに置かれた工芸品やクジラの模型に興味をそそられる子も。

ワークショップが始まり、最初に解説されたのは、「クジラとイルカの違い」と「ヒゲクジラとハクジラの違い」。体長が4m以上だとクジラ、4m以下だとイルカであることから、ヒゲクジラのヒゲは上あごのみに生えていること、もっともよく知られているハクジラであるマッコウクジラはダイオウイカを食すことなどが説明されると、付き添いのお父さんお母さんも後ろから配布物を覗き込みながら熱心に聞き入っていました。

続いて早武さんは、現在、日本で捕鯨が認められているのは、イワシクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラ、ツチクジラなどの限られた鯨種であることを解説。食べることが一番の目的ではあるものの、ヒゲや歯などは工芸品などの材料として使われてきたことを明かしながら、そのうちの幾つかを披露。持ち手部分にヒゲが使われている三味線のバチ、継ぎはぎなしで1本の骨からできている骨刀(コツトウ)などを参加者のテーブルに回して、実際に触ることで強度や質感を一人ひとりに確認してもらっていました。

さらに、クジラの後ろ足の名残である「骨盤骨(コツバンコツ)」や、ナガスクジラのヒゲ、マッコウクジラの歯など、日ごろなかなか間近に見る機会がないものも直に触れることができるとあって、「(歯の)中がスカスカしてる!」など思わず感想を口にする子どもたちも。

マッコウクジラは現在、捕鯨が禁止されていることから、個人で売買することは難しいのかと思いきや、早武さんによると、もともと持っていて不要になった人がメルカリなどに出品していることもあるのだとか。「意外にも手ごろな値段で出品されていることが多いですよ」とのことなので、興味がある人は探してみてもいいかもしれません。

ワークショップの終盤には、昨年までと同じく、『日本鯨類研究所』から子どもたちにクジラの大和煮をプレゼント。子どもたちに食としてのクジラへの関心を高めてもらいたいとの思いから、同祭典では毎年配布されていますが、実際に自分の舌でクジラのおいしさを確かめられることから、試食を経て、さらにクジラへの興味が強くなる子どもも多いに違いありません。

なお、缶詰の下段には、M、NI、I、NA、MIXのいずれかのアルファベットが記載されていますが、これらはミンククジラ、ニタリクジラ、イワシクジラ、ナガスクジラ、ヒゲクジラ混合の略称とのこと。アルファベットを確認すると同時に、そのクジラにどんな特徴があるのかなどを調べることで、クジラに関する知識に磨きをかけることもできそうですね。

次回の「青少年のための科学の祭典」の全国大会は2025年夏になりますが、それまでにも『日本鯨類研究所』はさまざまなイベントに出展予定ですので、お近くで開催のイベントがある際にはぜひ足を運んでみてくださいね。

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