耳ヨリくじら情報
三重県総合博物館“MieMu”では開館10周年記念・第37回企画展「標本 あつめる・のこす・しらべる・つたえる」を開催中です。
本展示では、昆虫・化石・岩石や鉱物・動物・植物など、たくさんの自然史標本を大公開!博物館がたくさんの標本を集めるのはなぜ?どうやって集めるの?標本から何がわかるの?そんな疑問に答えてくれます。
プロローグ 「標本ってどんなもの」
何をもって「標本」というのか、さまざまな「標本」の種類を紹介し、標本の多様性を知ることができる展示となっています。ここでは、恐竜のヒパクロサウルスの化石標本やザトウクジラの下あごの骨格標本などを展示しています。
第1章 「あつめる」
「あつめる」に注目した展示。ここでは昆虫標本や恐竜のトリケラトプスの全身骨格レプリカやマッコウクジラの歯を見ることができます。標本となる資料の集め方だけではなく、化石、鉱物、動物、昆虫、植物の見応えのある標本をそれぞれの分野に分けて紹介。どうして集められたのか、なぜ同じ種の標本を複数集めるのか、集めることで分かることは何かを紹介します。
第2章 「のこす」
資料を「のこす」方法を紹介します。同じ種でも目的によって多様な標本(レプリカ、液浸標本、分離骨格標本、他)を見ることができます。「標本」は資料の特性や目的によってつくり方が異なります。また、標本のつくり方を知ることができます。夏休みの自由研究の参考になるかも!?
第3章 「しらべる」
標本を「しらべて」分かった新知見を、主に科学的知見に重点を置きながら紹介します。新種や新知見に基づき修正された恐竜の姿勢などもこの章で知ることができます。オガワコマッコウの全身骨格標本をはじめアンモナイトなどの化石標本や三重県で絶滅した昆虫標本などもこちらで展示しています。
第4章 「つたえる」
資料を後世に伝えるため、標本を集め、残し、調べて分かったさまざまな情報が、展示や普及・教育活動によって社会に還元される事例をご紹介します。
エピローグ 「標本と博物館」
標本とは何なのか、それを扱う博物館はどうあるべきかを考えます。
本展示ではクジラの標本を見ることができます。
三重県内に死亡漂着したオガワコマッコウやザトウクジラ、最近だと2024年4月に紀北町に死亡漂着してきたマッコウクジラの歯など、三重県沖で見つかった様々な種類のクジラの標本があります。調査研究をして標本にすることで、年齢、食性、死亡要因などを探り、鯨種ごとの生態や海洋変化を知ることができます。
今回の展示では標本について「見る」だけでなく、「何のためなのか」そして「どのようなことがわかるのか」を知ることができる貴重な展示内容となっています。この夏はじっくりゆっくり標本や調査研究について考えてみてはいかがでしょうか。
会期中は体験イベントやギャラリートークも楽しめるのでスケジュールをチェックしてみてください!
■開館10周年記念・第37回企画展
「標本 あつめる・のこす・しらべる・つたえる」
開催場所:三重県総合博物館 MieMu
住 所:〒514-0061 三重県津市一身田上津部田3060
会 期:2024年7月6日(土)から9月16日(月祝)まで
時 間:9:00~17:00(最終入場 16:30)
休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)
※詳細はHPよりご確認ください