耳ヨリくじら情報
紅葉の美しい秋晴れの京都にて、京都大学の農学部と理学部の学生有志による北部構内を会場に行われる祭典『北部祭典』が11月19日(土)・20日(日)に開催されました。同大学の『鯨文化研究会』が出店されたとのことで取材に行ってきました!
鯨文化研究会では「‘鯨一つ捕れば七里潤す’と言われ、鯨は古くから重要な食材として、日本の人の生活と共にあり、肉や内臓すべてが食用となり、骨や歯は道具として全て残らず利用し、クジラへの畏敬の念から戒名をつけ墓を作る」という古くからあるクジラの文化を伝えて残したいという思いを込め、たくさんの学生や来場客の皆さんにクジラについて興味をもっていただけるような催しを考え出店に至ったとのことです。
会場に入るとまず目に入るのが美しいイチョウ並木です。
会場の様子を楽しみながら奥へ進むと、大行列が・・・
大行列の先には鯨文化研究会のテントがありました!
19日は「はりはり鍋」、20日は「京風鯨みそ」の試食が配られ、数量限定で配られた試食は大盛況でした。皆さんクジラ料理に興味津々の様子。今までにクジラの料理を食べた事がある方もない方もおいしそうに試食されていました♪
学生の方の話を聞くと「給食でクジラの竜田揚げを食べた事があるけれど、他の食べ方を知らない方が多く、食べる機会もなかった」とのことです。今回の試食で改めてクジラのおいしさを感じていただけたようでした!!
今回の「はりはり鍋」は、水菜を使った関西の代表的な鯨料理です。鍋にはイワシクジラの「赤身」とミンククジラの「鹿の子」を使用していて、鯨の部位の食べ比べができる内容でした。赤身は歯ごたえがあり、鹿の子は脂のうまみが出ていてとてもおいしかったです。生姜や赤唐辛子も入りとても体が温まる一品です!これからの季節にピッタリな料理ですね!
会場ではご自宅で「はりはり鍋」等のクジラ肉の料理に挑戦してもらえるようにレシピが配布されました!
こちらのレシピはくじらタウンにも掲載していますので、レシピが気になる方はこちらからご確認ください!!
隣のテント内ではクジラについてのパネルや標本が展示されていました。パネル展示では捕鯨したクジラのお腹の中にいた子クジラの供養のために作られた『過去帳』(戒名をつけて記録したもの)や『鯨供養塔』のお話、宮内で食べられたクジラ料理についてのお話、昔の人の鯨食文化について等のパネル展示や解説が行われました。日本の鯨の歴史は古く、とても興味深い内容の展示でした。標本の展示ではクジラの髭板や歯を展示して実物のクジラの一部を見ることができる貴重な機会となった様子でした!
今回のイベントはたくさんの学生がクジラについてあらためて知るきっかけとなり、日本独自の捕鯨文化について興味をもっていただけたのではないでしょうか。
試食で配られたはりはり鍋はこれからの寒い季節にぴったりの料理です。
是非、ご自宅でクジラ料理を楽しんでみてくださいね♪