特別展示「クジラってどんな生き物?」開催中の神奈川県『観音崎自然博物館』がおもしろい! | 耳ヨリくじら情報 | くじらタウン

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2022.10.26

特別展示「クジラってどんな生き物?」開催中の神奈川県『観音崎自然博物館』がおもしろい!

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神奈川県の三浦半島は、東京湾と相模湾を分ける半島です。その最東部である東京湾側に位置する観音崎は、海と緑に囲まれた広大な敷地を活かした施設がさまざまにそろう魅惑のスポット。なかでもユニークな存在が、東京湾集水域および三浦半島の“リアルな自然と生態”をテーマに、この地に生息している季節の花々や昆虫、両生類、爬虫類、磯の生物をはじめとするさまざまな動植物を展示している『観音崎自然博物館』です。

といっても、豊かな自然を垣間見せてくれる展示だけではなく、観音崎と縁のある(!?)ゴジラをショーケースに並べたり、来場者に自然環境について考えてもらえるよう、海岸に漂着したゴミを拾い集めて飾ったりといったユニークな展示も人気。そのため、「次はどんなことを学べるの?」と熱心に通い続けているファンも多数存在します。

そんな唯一無二の博物館で、10月1日より、クジラの生態や、クジラに関する研究の内容について学べる特別展示「クジラってどんな生き物?」がスタート。メイン会場となった特別展示室には、クジラの生態や種類を解説するパネルのほか、食文化としてのクジラの紹介パネル、クジラの骨やヒゲなどの実物標本、骨や歯を原料に作られた伝統工芸品などが展示されています。

同博物館でこの特別展が開催されたひとつの理由は、三浦半島がクジラと縁が深い土地だから。観音崎付近にある鴨居地区から出土された縄文時代の貝塚からは、イルカやクジラの骨が確認されていますし、江戸時代には、ペリー提督率いる黒船が、クジラから採れる鯨油を得るべく、日本にアメリカの捕鯨船の補給基地を築こうとして浦賀に来航しています。さらに、横須賀にはかつて捕鯨船の母港として栄えた港も存在。クジラの歴史を辿りながら、同時にこの地域への造詣も深めることができそうです。

10月10日にはワークショップも開催。日本鯨類研究所による出張授業「クジラ研究者に学ぶ! クジラとは!?」には、祝日とあってたくさんの親子連れが参加して専門家の話に聞き入っただけでなく、講義の質問コーナーだけでは時間が足りないと、授業終了後も講師をつかまえて質問し続けた親子がチラホラ。授業終了後には全員にクジラの竜田揚げが配布され、「クジラってこんなにおいしいんだ!」「すごく食べやすい」と多くの笑顔が花咲いていました。

また、日本水産資源保護協会によるワークショップ「郷土玩具 鯨車を作ってみよう」の参加者らは、粘土を使った鯨車作りに挑戦。小学生以上ならだれでも参加できるとあって、なかには大人ひとりでの参加者もいました。

ワークショップは参加無料で、粘土をはじめとする必要なものはすべて用意されていましたが、材料のひとつとして、本物のクジラのヒゲが用意されていたのがおもしろいところ。粘土で作ったクジラのボディの頭頂部に、本物のクジラのヒゲをさすことで“しおふき”を表現するなんてとっても斬新ですよね。

そのほか、エントランスホールでは「みんなで描こう豊かな海」と題したワークショップを随時開催。クジラをはじめとする海の生物を思いのままに描いたら、スキャナでその絵を取り込み、海のアニメーション映像のなかを泳がせてくれるとあって、子どもたちは我先にとスキャナの前に列を作っていました。

ワークショップ終了後には、原寸大のシロナガスクジラのイラストをプリントした布がエントランス前に広げられ、参加者一同、あまりの大きさに目をパチクリ。イラストの前に立って記念撮影する親子らの様子も見られましたが、参加者の誰もが終始楽しい時間を過ごせるイベントとなったようです。

ワークショップはこの日のみの開催でしたが、特別展自体は今月いっぱい開催されているので、興味のある方はぜひ三浦半島の観光がてら訪れてみてくださいね。

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