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「クジラというたったひとつの食材で、栄養について語れることが無限にあることに驚かされた」バスケットボールチーム『名古屋ダイヤモンドドルフィンズ』齋藤拓実選手interview
父と兄の影響でバスケットボールをはじめた幼少期から今まで、バスケットボール・ファーストの生活を送っているという、『名古屋ダイヤモンドドルフィンズ』所属の齋藤拓実選手。2017年に東京のチームに加入後、滋賀県のチームへの期限付き移籍を経て、現在は名古屋在住で、プライベートでは現地のおいしいものを楽しまれているのだとか。身体のことを考えたメニュー選びを大切にしつつも、おいしいものが大好きという齋藤選手に、東京・神田のクジラ料理の名店『くじらのお宿 一乃谷』の料理を召し上がっていただきつつ、食へのこだわりについて伺っていきます。
クジラのステーキを初めて食べたとき、クセがなくて食べやすいことに驚いた
――齋藤選手はこれまでにクジラ料理を召し上がったことがあるそうですね。
「はい。何度か食べたことがあります。スーパーや近所の飲食店でクジラ料理を見かけることはないですけど、旅先だとか遠征先でメニューを見つけたことがあって。そのなかでも印象に残っているのがクジラのステーキです。全然クセがなくおいしくて、クジラってこんなに食べやすいんだ!と驚いたことを覚えています」
クジラのように高タンパクな食材は、トレーニング後に摂取するのにぴったり
――クジラは高タンパク・低脂肪で、アスリートのみなさんにはぜひ積極的に摂取していただきたい食材ですが、齋藤さんは日ごろから食材の栄養価は意識されていますか?
「トレーニング後は、高タンパクの食材を摂取したほうがいいとは、昔からトレーナーさんにも言われていました。それと最近では、グルテンフリーも意識しています。今はオフシーズンなので、ストイックになりすぎてストレスにならない程度にラーメンを楽しんだりもするんですけど、シーズン中は、小麦粉は極力、摂取しないようにしています。グルテンフリーを心がけるようになってから、疲れにくいし、足がつることがなくなりました」
バレニンの抗疲労機能に興味津々! サプリメントでも試してみたい
――クジラには、抗疲労機能を持つことで知られるアミノ酸「バレニン」が大量に含まれているので、さらに疲れにくくなることも期待できますよ!
「すごく興味があります。料理としていただくのはもちろん、サプリメントで試してみることにも興味がありますね。普段は、トレーナーさんが作ってくれたプロテインのドリンクを飲むくらいしかしないんですけど、バレニンを摂取することでさらにいい状態に近づけるかもしれないですよね」
クジラの栄養価について知ると、食べることで理想の身体に近づけることを期待しちゃう!
――そのほか、疲労防止に役立つ鉄分や、血流改善に役立つEPA・DHA、筋肉組織を維持するコラーゲンなども豊富に含有しています。
「その全部がクジラに含まれているっていうことですよね!? たったひとつの食材なのに、栄養素についてこんなに語ることがあるのがまず驚きです。これまでクジラを食べたときには、何も考えずに“おいしいな”とだけ思っていましたが、これからは“これを食べたらもっと理想の身体に近づける”とうれしくなりそうです」
鯨ローストが居酒屋のメニューにあれば、お酒のつまみとして頼む人も多いと思う
――理想の身体に近づくためにも、早速ですが、クジラ料理を召し上がっていただきます。1品目は、クジラの赤身に火を通した「鯨ロースト」です。
「ニンニクが効いてておいしいですね! クジラのステーキと同じで全然クセを感じないです。炙りカツオに似てますよね。これだけおいしくて栄養価も高いなんてすごくお得です! 近所のスーパーにも売ってて日常的に摂取できたらいいのになあ。居酒屋のメニューとしても人気が出ると思いますよ。僕はお酒が強くないんでシーズン中は飲まないんですけど、飲み会の場にあれば絶対みんな頼むと思います。お酒が好きな選手からしたら最高のつまみですよ」
くじらバーガーは言われないと絶対クジラだとわからない!
――気に入っていただきうれしいです。2品目は、同じくクジラの赤身肉を使用した「くじらバーガー」です。
「これはもう、肉ですね!言われないとクジラってわからないし、普通にハンバーガーです。なのに栄養価が高いんですよね!? 最高じゃないですか。カフェのメニューとかテイクアウトであったらランチに頼みたいです。ただ、シーズン中の食生活はグルテンフリーにしたいから、バンズが米粉でできてたらもっとうれしいです。アスリートなら誰もがグルテンフリーな食生活を送っているというわけではないですけど、“バレニン×グルテンフリー”だとアスリートへのアピールには完璧だと思います!」
イルカやシャチもクジラの仲間と知って親近感が沸いてきた
――ためになるアドバイスありがとうございます。ところで齋藤選手は所属チームの名前に「ドルフィン」が入っていますし、クジラとは縁が深そうですね!
「実は、今日いただいた資料を見て初めて、クジラとイルカの違いが、4mを超えているかそうでないかだけだということを知りました。しかもシャチもクジラの仲間だったなんでびっくりです。シャチは名古屋港水族館で見たことがあります。名古屋港水族館がうちのチームのスポンサーさんなので、何度か行かせていただいたんですけど、シャチのショーがとにかく楽しかったので、たくさんの人に見てほしいですね。僕も、クジラについていろいろ学んだことで、次回からはさらに興味深くショーを鑑賞することができそうです」
チームを優勝に導くことが今の一番の目標
――最後に、選手としての今後の抱負を聞かせてください。
「選手としての目標より、“優勝”というチームとしての目標を一番に考えています。僕は今28歳で、バスケットボール選手としては中堅と言われる年なので、ベテランと呼ばれる年齢に達する前の、自分がメインとしてチームを引っ張っていけるうちに、チームを優勝に導くことが最大の目標です。とはいえ、いつ怪我に見舞われるかわからないので、1試合1試合を大切に、毎シーズンをチャンスととらえて精進していきます!」
▶齋藤拓実選手
齋藤拓実(さいとうたくみ)
1995年8月11日生まれ神奈川県出身
日本のバスケットボール選手。ポジションはPG(ポイントガード)
名古屋ダイヤモンドドルフィンズ所属
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