耳ヨリくじら情報
11月15日~17日、東京・池袋の「サンシャインシティ」内展示ホールで開催された「ニッポン全国物産展」。今年は、お店自慢の鯨肉メニューを携えて、全国から5店舗が出店する「くじら肉コーナー」が登場しました。
毎年開催を心待ちにしているファンも多い、日本最大級のフードコートイベントの前身となる「ニッポン全国むらおこし展」がスタートしたのは1987年のこと。その後、2009年に「ニッポン全国物産展」へと名称を変更してからの歴史も長く、今年で16年目を迎えますが、「くじら肉コーナー」が設けられたのは今年が初めてです。
約半世紀ぶりに国産ナガスクジラの流通が開始されたことで鯨肉文化の注目度は急上昇
なぜ今クジラに注目が集まっているかというと、2024年9月、約半世紀ぶりに国産ナガスクジラが出荷されたため。2019年7月1日、日本がIWCからの脱退を表明して、商業捕鯨が再開となった際にも大きな話題となりましたが、それ以降、鯨食文化を盛り上げようという機運が高まり続けているのです。
フォーリンデブはっしーさん×共同船舶・所社長のトークショー目当ての来場者も!
しかも、今回のイベントでは、フォーリンデブはっしーさんがトークショーに登場するとあって、「グルメに詳しいはっしーさんは鯨肉の魅力をどんなふうに考えているのだろう?」という興味からの来場者も多い模様です。
『鯨の胃袋』は、話題の国産ナガスクジラのメニューを豊富にラインナップ
1品目の試食品は、『鯨の胃袋』(東京都)が提供する「国産ナガス鯨のお刺身」。一口食べるや、「なめらかデブリシャス!」のキメ台詞を口にしたはっしーさんは、「臭みがあるかと勝手に思い込んでいたけど全然そんなことないですね。上質なマグロに近いような味わいです」と大絶賛。
お店ではさまざまな鯨種を扱う『鯨の胃袋』ですが、今回のイベント用メニューの原料はすべてトレンドのナガスクジラに絞り、お刺身のほかに、自家製ベーコン切り落としやタンシチュー、赤身肉のステーキなども提供してお客さんを楽しませていました。
『下関鯨屋 日新丸』は、鯨肉初心者向けにクレがなく食べやすい「鯨のロースト丼」を提供
2品目の試食品は、『下関鯨屋 日新丸』(山口県)による「鯨のロースト丼」。近代捕鯨発祥の地といわれる下関のクジラ料理専門店として、地元のみなさんにも観光客にも愛される同店は、カレーやラーメン、ハンバーグなどさまざまなクジラ料理をそろえた人気店ですが、今回のイベントでは、「低温調理した鯨肉のおいしさをたくさんの人に知ってほしい」とロースト丼一本での勝負です。
赤身肉は、時間をかけてしっかりとドリップを抜き、食べやすく仕上げていることもあり、はっしーさんも「肉の旨みが濃いですね! クジラの赤みと卵黄が絡まって妖艶デブリシャスです」とご満悦の様子でした。
『café & bar ルーエプラッツ』の赤身肉たっぷりハンバーガーは食べ応え満点
続く3品目は、『café & bar ルーエプラッツ』(山口県)の「くじらburger」。普段は、主にビーフのハンバーガーを提供している同店ですが、地元の食文化を広めることに貢献したいと、今回のイベントでは、福岡県の鯨肉加工会社『久和屋(くわや)』から提供される赤身肉を使って、特製のハンバーガーに仕立てているのだとか。
赤身肉がはみ出るほど贅沢にサンドされたハンバーガーを前にしたはっしーさんは、満面の笑みでガブリ。MCによって、イベント開始前には、試食用に小さくカットして用意する予定だったことが明かされましたが、「やっぱりハンバーガーはそのままかぶりつかなきゃですよね」と話すはっしーさんは本当にうれしそう。数年前には、100日連続でハンバーガーを食べ続けたことがあるというもの、クジラのハンバーガーを食べたのは今回が初めてだったそうで、鯨肉とバンズとの組み合わせの妙に唸らされていました。
鯨肉加工会社『久和屋』は、アラフィフ世代以上には懐かしい竜田揚げ、部位ごとの食感の違いを楽しめるおでんを用意
4店目は、前述した鯨肉加工会社『久和屋』で、「竜田揚げ」と「おでん」の2品ではっしーさんをおもてなし。竜田揚げといえば、40代後半世代は給食で食べたことがある人も多いメニューですが、はっしーさんは子ども時代には食べる機会がなかったとのことで、「サクサクデブリシャス!」「おやつ感覚でもいけますね」とおいしさを表現していました。
おでんは、本皮、さえずり、筋、須の子の4種類の部位を楽しめるユニークな一品。時間をかけてじっくり煮込まれていることから、「歯を押し返す弾力と、噛むとすっと割けるやわらかさの両方を兼ね備えた筋ですね」と詳細に食レポしながらも、「デブリシャス」とつぶやくことは忘れないはっしーさんでした。
『ビーチマンズカフェ綾羅木』の「くじらカツカレー」は、揚げたてのクジラカツをルーにディップするのが粋
ラストは、『ビーチマンズカフェ綾羅木』(山口県)の「くじらカツカレー」です。『café & bar ルーエプラッツ』同様、『久和屋』から卸した鯨肉をこんがりと揚げたものをカレーに添えた一品を前に、「これはもう、クジラをカレーにディップするしかないですね」とはっしーさん。たっぷりとルーをまとったくじらカツを口に頬張ると、「肉!肉!肉!って感じですね。肉感デブリシャスです!」と5店連続でデブリシャスをキメてくれました。
所社長お手製メニューは国産ナガスクジラの尾の身が主役のカルパッチョ
出店店舗のメニュー試食が終わると、いよいよ所社長お手製メニューの試食です。はたしてどんなメニューが用意されたのかというと、ナガスクジラの尾の身を贅沢に使ったカルパッチョです。ものによっては1kg数十万の値がつくこともある高級部位であることを説明すると、「みなさんのなかにも食べたい人いますか?」と会場に向かって質問。挙手したお客さんにも振る舞うと、みんな口々に「おいしいです」と顔を高揚させていました。
もちろんはっしーさんも決め台詞を忘れず、「これからもおいしいクジラで、みんなでデブリシャスになりましょうね」とイベントを締めくくってくれました。
初めてのクジラはおいしい店で食べてほしい
イベント終了後、はっしーさんに普段から鯨肉を食べることがあるのかを尋ねてみると、「最近は高級料理店で“尾の身”が供されることも多くなってきましたよね」とお気に入りの割烹や寿司屋での食体験についても話してくれました。また、「上質な鯨肉は、臭みがなく、なめらかで濃厚な旨みが感じられるから、ぜひたくさんの人に楽しんでほしいです」と鯨肉のおいしさをアピール。さらに、「ファーストインパクトで好き嫌いが決まるから、初めて食べるときには、いいクジラを食べてほしいです」とも。どこのお店に行けばいいクジラを食べられるのかのヒントは、はっしーさんのSNSで探してみるのもいいですね。
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