「“クジラ=絶滅危惧種”“鯨肉=臭い”」のイメージが完全に払拭されたし、試しに食べ続けてみたい」フィットネスプロデューサー・AYAさんinterview | 聞く | くじらタウン

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2024.10.09

「“クジラ=絶滅危惧種”“鯨肉=臭い”」のイメージが完全に払拭されたし、試しに食べ続けてみたい」フィットネスプロデューサー・AYAさんinterview

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ヘルシーなボディと笑顔が魅力のAYAさんは、Instagramのフォロワー数45万人超えのフィットネスプロデューサー。著名人のボディープロデュースを手掛けるだけでなく、より多くの人に“フィットライフ(=自分にとってフィットする生き方)”を楽しんでもらいたいとの思いから、新しいスタイルのジム『Feelin’ Good(フィーリングッド)』までオープンさせています。加えて、フィットネスモデルとしてもご活躍ですが、周囲を魅了し続ける肉体美をキープするには、運動はもちろん、日々の食事に関しても工夫があるはず。意識して摂取している栄養素はあるのか、クジラの持久力を司っている「バレニン」には興味があるのか……気になるあれこれについて、『日本鯨類研究所』の早武真理子さんとともに伺っていきます。

トレーニングを続けていると、必ず食を見直すタイミングが訪れる

――AYAさんは子どものころから身体を動かすことが好きだったのですか? AYA「そうなんです。子どものころ、父とのキャッチボールをきっかけに、身体を動かすことの楽しさを知って以降、“運動関係の仕事に就きたい”という思いを抱いていました。その実現のために、中学時代は陸上競技、高校時代はバレーボールの部活を選び、個人競技と団体競技の両方を経験したうえで、大学時代はスポーツ全体に関しての知識を深めていきました。その後、フィットネスインストラクターとして働いていた時代に“クロスフィット”というメソッドに出逢い、身体が変わっていく感覚を実感したと同時に、そこからさらに変化するためには、改めて食を見直す必要があると気づいたんです。どんな運動でもそうですが、続けていると、「今より上を目指すには、トレーニングメニューを変えるだけじゃなく、食事も変えていく必要がある」と気づく瞬間ってあるんです。私の場合も、それがきっかけで食事を見直すこととなり、朝昼晩の理想の食べ方や食事内容をまとめたレシピ本『AYAごはん』(KADOKAWA)を出させていただきました」

マインドセットを習慣づければ、今以上に身体が整いやすくなる

――『Feelin’ Good』でも、単に運動するだけではなく、食事を含めた生活を整える考えを大切にされているのでしょうか。

AYA「運動すること、身体にいいものを摂取することに加えて、“脳の状態を整えること”、いわゆる“マインドセット”の大切さについても教育していきたいと思ったことが、『Feelin’ Good』立ち上げのきっかけでもあります。コロナ禍当時、自分の身体と会話する時間がすごくたくさんある中、脳が違うことを考えている状態でトレーニングしても、運動の効果が出にくいことに気づき、マインドフルネス(=過去や未来ではなく、今・ここで起きていることに集中すること)を学び始めたんです。その結果、マインドフルネス状態でトレーニングすると、脳と肉体がリンクしているから、肉体にとって必要がないところで休憩を取ることがなくなったし、トレーニング後の身体の回復のために、睡眠の質を上げようという考えも生まれました。睡眠の質を上げるためには、湯船で身体を休めることや、いい寝具に替えることも有効ですが、ここでもやはりマインドフルネスという考え方が活きてきます。具体的には、布団に入って目を閉じた状態で、その日あったイヤなことや翌日やらなきゃいけないことを思い出すことをいったん辞めて、呼吸している自分に集中するだけでも、心地よい睡眠へといざなわれやすくなります」

ポジティブなマインドで生きることを意識すれば人生はもっと楽しい

――身体だけではなく、考え方や生き方そのものも変わってきますね!

AYA「それが『Feelin’ Good』でもっとも大切にしていることです。ライフスタイルを変えるだけでも、“運動しよう”っていう気になれるし、心身に疲労が溜まった状態でずっと過ごすより、毎日をポジティブに過ごしたほうが人生にハリが出るし、仕事でもいいアイディアが出やすくなることもあると思うんです。運動する時間がなかなか取れない人、運動に興味がない人にも、まずはポジティブなマインドで生きる方法に目を向けてもらえたら嬉しいです」

捕鯨がいいことなのかわからなかったから、鯨肉を食べることは避けてきた

――栄養コンシェルジュの資格も取得されたとのことで、食に関してもたくさん勉強されていると思いますが、鯨肉についてはどんなイメージをお持ちですか?

AYA「鯨肉には、疲労回復に役立つ成分が豊富に含まれていると習ったことがあって興味はあるのですが、クジラは捕獲すべきではない絶滅危惧種なのかな? というイメージがあって、クジラさんに申し訳ない気持ちを払拭できず、これまで食べたことがないんです」

早武「クジラは世界に約90種類棲息していますが、かつて捕鯨によって数がすごく減ってしまった鯨種も回復しているものが多く、現在、捕獲しているクジラは、その中でもある程度獲っても全体の個数に影響はないとわかっている種類のみです。主に捕獲している鯨種は、ニタリクジラ、ミンククジラ、イワシクジラ、ナガスクジラです」

AYA「こんなに種類がいるなんて知らなかったです!」

筋持久力強化のために、地球規模で移動するクジラにあやかりたい

早武「クジラは、肉を食べるだけじゃなく、歯やヒゲは工芸品の材料になるし、鯨油も機械油などに使われてきた歴史があります。可食部分は部位によって食感や栄養素が異なりますが、脂肪が入っていない赤肉部分は、カロリーは低く鉄分が豊富です。さらに、クジラの持久力を司っているとされるバレニンも含まれています。クジラは、南の海で妊娠・出産して子育てをします。その後、エサになる生き物がたくさんいる栄養豊富な北の海を目指して移動していきます。その移動中は何も食べることはないといわれています。そして、その距離を持たせる秘密がバレニンにあるとされているんです」

AYA「すごい距離じゃないですか! 私、運動していて、筋持久力が足りないなと思う瞬間があるので、俄然、クジラとバレニンに興味が沸きました」

左上:テキ(ステーキ)、右上:茹でタン、下:刺身(下からハツ、赤肉、尾身)

ホルモン好きにはクジラのハツはたまらない!

――では実際に召し上がっていただきましょう! 今日は、クジラ料理専門店『鯨の胃袋』の「クジラ刺身3種盛り」「テキ(赤身塊肉・ステーキ)」「茹でタン(クジラの舌)」をご用意しました。刺身は、ハツ、赤肉、尾身の3種類です。

AYA「お刺身からいただきます。私はホルモンが好きなのでやっぱりハツが一番気になりますね。うん、歯ごたえがあって美味しい!! イメージしていたのと違って臭みもないですね。臭いって聞いたことがあったけど、全然臭くなくてびっくりです」

早武「昔は冷凍技術が発達していなかったこともあって、どうしても臭みが強く出ていたところがあったんですけど、最近は、船の処理設備も流通加工技術も進化しているので、給食などで昔食べたことがある人が、“臭くない”と驚かれることも多いですよ」

AYA「そういうことなんですね! 赤肉も美味しいですね。すごく鮮やかな色だから、焼かなくていいのかな? とびっくりするけど、食べたら、マグロとかつおのたたきの中間みたいな味ですね。尾身は、マグロのなかでも中トロみたい。どの部位もおいしいけど、個人的にはやっぱりハツが好き。焼肉屋に行ってもホルモンとタンばっかり食べているから、食感的にもこれが一番気に入りました。でも、茹でタンは、私が知ってる(牛の)タンとは見た目もだいぶ違いますね」 早武「“さえずり”と呼ばれる部位ですが、確かに赤肉やハツとは色味も全然違いますよね」

クジラはもっと臭みがあるのかと思っていた

AYA「食感もまったく別物ですね。説明がないと、何を食べているかわからない感じです。“コラーゲンを食べているみたい”といったらいいかな。すごく肌によさそうです。こんなに部位によって味や食感が違うなんて、本当にすごく興味深いです。『鯨の胃袋』さんにも行ってみたいです」

早武「ぜひぜひ! いろいろ食べてみてほしいです」

AYA「テキは、見た目からジンギスカンをイメージしていたけど、これもお刺身と同じで臭みがないですね。私、臭みを感じやすいんでラム肉ってあまり得意じゃないんですけど、クジラは全然臭くない。正直、こんなに美味しいとは思っていませんでした。これでバレニンも豊富なら積極的に食べたいです。実はさっき、スマホでクジラについて調べていたら、ビーフジャーキーならぬ“クジラジャーキー”というものを見つけて気になってたんですけど、まずはそれを試してみたいです。身体にいい変化があれば続けていきたいし、トレーニングで疲れている日に『鯨の胃袋』さんでリカバリーを試みるのもよさそうですね!」

――ぜひこれからもおいしいクジラで健康キープを楽しんでいただきたいです。

最後に、AYAさんから『くじらタウン』読者のために、自宅で簡単にチャレンジできる、体感を鍛える3種のトレーニングメニューを教えていただいたので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

■お腹を全体的に引き締める! クランチ〈腹直筋〉

1. 仰向けになって両手を万歳した状態で、両脚を天井に向かって伸ばします

2. 両脚は天井に向かって伸ばしたまま、上体を持ち上げて、両手の指先でつま先をタッチします

3. 両手を元の位置に戻しながら、両脚を床に向かってゆっくりおろし、床につく寸前でストップさせます

1~3を10回×3セット繰り返します。1セット終わるごとに休憩を挟んでOKです

■ 脇腹の肉を解消! ツイスト運動〈腹斜筋〉

1. 両膝(ひざ)を立てて床に座り、両手のひらを胸の前で合わせたら、両脚を床から5cmほど浮かせます。このとき、背中が猫背にならないよう気をつけます

2. 肘を張り、腰を右にひねります

3. 腰を左にひねります

4. 正面に戻します

1~4を20回繰り返します。左右に腰をひねる動きは速くて大丈夫です

■背中からお尻まで鍛えるスクワット

1. 腰に手を当てて背筋を伸ばし、まっすぐに前を見て立ちます

2. 背筋を伸ばしたまま、左足を後方に大きく引き、腰を落として膝をつきます

3. 左足を元に戻したら、右足を後方に大きく引き、腰を落として膝をつきます

4.右足を元に戻したら、両手を重ねた状態で、お尻を膝よりも低い位置にくるまで深く沈めて、沈んだらゆっくり元に戻します

1~4を10セット繰り返します。

▶AYAさん
AYA(アヤ)
中学・高校共に運動部に所属し、体育系大学に進学する。大学でスポーツ学等を学びフィットネスの業界に飛び込み、 フィットネスインストラクターとなりフィットネスジムで 水泳指導・アクアビクス・スタジオプログラム全般を担当する傍ら、ファッションモデルもこなす。
2012年、クロスフィットと出会い、クロスフィットはやればやるほど身体に効果が出るその魅力にハマり、 「最高のトレーニング」を目指してAYAオリジナルのメソッドを考案し、著名人のボディープロデュースを手掛けている。フィットネスプロデューサーとして新しいスタイルのジム『Feelin’Good(フィーリングッド)』を虎ノ門にオープンし、オリジナルのボディメソッドで個々のニーズに特化した集中プログラムを展開している。

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