創業139年を迎える日本初のクジラ料理専門店！？

大阪の日本橋駅から徒歩5分の道頓堀川沿いに店を構える、鯨料理専門店「西玉水」は明治18年（1885年）創業の139年の伝統の技と味を楽しめるクジラ料理専門店です。そんな歴史と伝統ある西玉水でしか味わえない絶品クジラ料理をご紹介します。

大阪は和歌山県の太地町が近かったため、戦前は日本を代表する鯨肉の集散地でした。そのため大阪ではクジラの食文化が広く伝わり家庭でもよく食べる身近な食材でした。そんな大阪の花街であった西区に明治18年に暖簾を掲げたのが「西玉水」です。

当時は「玉水」や「東玉水」という名前の日本料理店がありましたがお店は長く続かず、残った西玉水も戦争中にお店がなくなってしまいました。その後に現在の中央区に移転し、クジラ料理専門店として営業をつづけて創業139年になります。創業当時、クジラ料理を提供するお店はありましたが、クジラ料理専門店として営業していたのは「西玉水」が日本初なのではないかと言われています。現在は5代目店主の乾貴朗さんが伝統の技と味を受け継いでいます。いまでは日本人から海外の方までたくさんのお客様に愛される店となっています。

こだわりの尾の身を使用した“鯨コース”で舌鼓

西玉水では3つのクジラ料理コースを提供しています。
なかでもお勧めが“鯨コース”（15,400円税込）日本人のお客様のみならず、海外のお客様のリピートも多いクジラ料理の数々となっています。西玉水が料理する鯨種は“ナガスクジラ”です。店主が思う「一番おいしいクジラを一番おいしい食べ方で食べてもらいたい」という想いから、使用する赤肉はすべて高級部位である“尾の身”を使用というこだわりようです。

1品目はクジラの畝（ウネ）の酢味噌和え、おばけ、ほら貝、ゴボウのから揚げがのった“八寸”。口に入れると溶けてしまう畝と、尾羽は生姜醤油でさっぱりといただけます。

2品目はナガスクジラの尾の身のお造りです。生姜やニンニクで食べることが多いクジラのお刺身ですが、まったく臭みのないお肉のためワサビ醤油でいただきます。クジラの中でも最高級の部位になるクジラの尾の身は口の中でとろけてしまいます。
海外からきたお客様は一人で7皿たいらげたほどの一品だとか。

3品目は“狩場焼き”です。狩場と聞いてクジラ漁の場で食べたのかと思われることも多いそうですが、じつは明治天皇が京都にカモの猟に来た際に、お昼ご飯にこの料理をだしたところ「狩の場で食べるのに最適だ」と天皇陛下が言ったことから“狩場焼き”と命名されました。狩場焼きはクジラの照り焼きで、お好みで卵をつけてすき焼きのように食べることもできて、ご飯にも合う一品となっています。

4品目は“鯨カツ”。高級な“尾の身”を贅沢にカツにした一品です。とろけるクジラの身とサックリあがった衣との相性が抜群です。

4品は“ハリハリ鍋”です。西玉水では一人一人にわけて出すため“水煮「ハリハリ」”と名付けられています。大阪の味のハリハリは水菜のシャキッとした食感とクジラから出た出汁が絶品です。

6品目は“雑炊”です。はりはり鍋の汁に卵とごはんを加えた最高の〆の一品。クジラの旨味とやさしい味におなかがいっぱいでもいくらでも食べられてしまいます。

料理の最後はデザートの“生ワラビ餅”。とろける食感と添えられた黒蜜が相性抜群です。

全ての料理にこだわりを感じることができ、想像以上のボリュームで満足できること間違いなしのコース料理となっています。

この他にもハリハリ鍋を楽しめる “鯨はりはり入り懐石料理コース”（10,800円税込）や、クジラをあまり食べた事がない方に向けて、少しずつ食べることができるお試しコースの“最高級長須鯨入り季節の会席コース”（5,400円税込）などクジラ好きから「食べたことがないけど食べてみたい」といった方まで楽しめるようにコースの種類も充実しています。もちろん単品メニューもあるので、お好きなメニューをみつけたらリピートも可能です！

西玉水5代目店主の乾さんは普段は山伏もしていて、滝行や山籠もりなど他ではなかなか聞くことができない話も聞くことができるので、カウンターに座った際はぜひ会話も楽しんでみてくださいね。

■料亭　西玉水
住所：〒542-0082大阪府大阪市中央区島之内2丁目17−24
電話：06-6211-6847
営業時間：
月～土・祝前日17:00～23:00（L.O. 22:30）
定休日：日曜日、祝日