耳ヨリくじら情報
長崎駅近くの商店街に店を構える鯨専門店「くらさき」。同店の看板メニューは、手のひらよりも大きいサイズの「鯨カツ」。TVなどメディアでもたびたび取り上げられており、知る人ぞ知る長崎県の名物です!
鯨肉は日本の捕鯨会社からから直接仕入れをしているという「くらさき」、食べ歩きにもピッタリな鯨カツをはじめ、駅弁やコロッケ、ベーコン、ブロック肉、刺し盛など様々な鯨肉の商品が並びます。
鯨専門店の商品とあって種類豊富なラインナップに目移りしてしまいますが、まずは気になる「鯨カツ」をご紹介します♪
「鯨カツ」を長崎から全国に広めた秘伝の味⁉
クジラの揚げ物料理と言えば子供の頃に給食に出てきた竜田揚げをイメージされる方が多いのではないかと思います。おそらく「硬い」というのが当時のクジラ竜田揚げの印象ではないでしょうか?
代表取締役の小嶺信介(こみねしんすけ)さんは「昔からある竜田揚げは、どうしても硬いというイメージを持つ人が多いので柔らかさにとことんこだわりました」と話してくれました。そんな昭和時代のクジラに対するイメージを覆しつつ、昔からあるものを現代に生かしたいという考えのもと生まれたのが同店の一番人気メニュー「鯨カツ」。
こちらは秘伝の特製ダレに漬け込み、店頭でパン粉をつけて揚げているため、できたての鯨カツがお手軽に食べられます。長崎県は古くから古式捕鯨が盛んな地域で“クジラの街”として知られています。そのため街中には鯨肉を取り扱うお店が多く、その中で生き残るために揚げ物の店頭販売を始めたそうです。観光で来た人にも鯨カツを気軽に食べていただけるようにして、この味を長崎から全国に広めたお店と言われています。
ずっしりとした重量感で、食べ応えがあります♪包装紙に描かれるクジラも粋なイラストで素敵ですね!香りも良く食欲が湧いてきます。食べると肉汁が溢れてきます。脂もサッパリとしていて、サクサクの衣が柔らかい鯨肉に良くマッチします。お酒のつまみとしてもご飯のおかずとしても、どちらにも合いそうな満足感です♪
こちらの鯨カツは、ほかの揚げ物とは異なる大きな特徴があります。
なんと時間がたって冷めた鯨カツを食べる際に「温め直しをしない」で食べることをオススメしているんです!なぜなら、鯨肉が固くならないように丁寧に下ごしらえをしているため、冷めても柔らかく、むしろ冷めた方が美味しいと言われているようです! 他にもソースなどの調味料をかけないこともオススメしています。秘伝のタレに付け込んだ鯨肉は味付け不要で噛むほどに豊かな風味と旨味が広がります。
冷めてもおいしく食べられるようにした理由には、鯨肉を子どもたちにも食べて欲しいという気持ちがあり、子どもが熱いまま食べて火傷しないようにという小嶺さんの想いが込められているそうです。柔らかさにこだわって作られた鯨カツですが、なんと歯が生え揃う前の1歳頃からでも食べられるとのこと!柔らかくするために、筋抜き・自家製のパン粉を使用する・つなぎの粉を特注で用意する、などこだわりが詰まった一品。小嶺さん自身、娘さんが小さい頃に食べやすいようにと試行錯誤した結果だそうです。
食べ歩きんいもお土産にも、さらにはご飯のおかずとしても楽しめるなんてまさに最強のクジラ料理ですね♪
長崎の駅弁“ながさき鯨カツ弁当”は旅のお供にピッタリ
続いてご紹介するのは、鯨カツが豪快に乗った「ながさき 鯨カツ弁当」。鯨カツをご飯のお供にして食べたい…という願いが叶った一品です♪鯨カツ以外にも竜田揚げ、鯨しぐれ煮も入り、クジラ尽くしのお弁当になっています。同店は長崎駅近くの商店街にあるので、観光客の方からの人気が高いとのこと。2022年9月に西九州新幹線開通されたこともあり、ますます駅弁需要は高まりそうですね!
さらに!こちらのお弁当は、人気ゲームの「桃太郎電鉄~昭和 平成 令和も定番!~」にて九州エリアの「長崎」の物件に登場する「鯨カツ弁当屋」のモデルになったのが同店のお弁当だそうです♪ゲームの中で「鯨カツ弁当」を探してみてくださいね!
家庭でも楽しめるクジラ料理とは?
同店は、鯨カツのほかにも冷凍保存可能なクジラ料理も販売しています。なかでもオススメなのは「鯨のしぐれ」。同店の「ながさき 鯨カツ弁当」に入っていたことで評判となり、多くのリピーターからのリクエストを受けて商品化されました。しっかりとしたクジラの旨味と白米の相性がピッタリです。インターネット販売もされているので気になる方はこちらからチェックしてみてくださいね!
お店の中には、鯨カツの巻紙に使用された鯨の浮世絵を手掛けた浮世絵師の「立原位貫」と京都にて400年に渡り風呂敷などの染めの伝統技術を守り抜く「永楽屋」そして同店とのコラボレーション作品「永楽屋×立原位貫氏×くらさき」の作品も鑑賞することができます。
また小嶺さんのご親族が制作された「くらさき」のお店のレプリカも展示されています。細かいところまでしっかり作られていて、いつまでも見ていたくなってしまいます♪
小嶺さんは「クジラのことを知らない人たちにもっと食べてほしい。好きな人はきっとこれからも食べてくれるだろうし、“クジラが食べられる”って知らない人もきっとまだ多いと思う。新幹線の開通もあるし、駅弁を通してクジラを食べてくれる人が少しでもいてくれたら嬉しいです」と語っていました。
鯨食販売も、作品鑑賞も楽しむことができる「鯨専門店 くらさき」。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
■くらさき
住所:長崎県長崎市万屋町5-2
電話番号:0120-09-4083
営業時間:10:00-18:00
定休日:無休※ご来店の際には営業時間など最新の情報をご確認ください。